以下、事件の抜粋である。
北九州市小倉南区のマクドナルドの店舗で中学3年の男女2人が刺され、殺傷された事件で、福岡県警は19日、現場近くに住む無職の平原政徳容疑者(43)を男子生徒に対する殺人未遂容疑で逮捕した。県警によると「確かにその行為をしました」と容疑を認めている。事件は14日午後8時25分ごろ、マクドナルドの店舗内で起き、レジ待ち列の最後尾にいた2人が襲われた。男子生徒が腰部を刺されて加療日数不明の深い傷を負ったほか、男子生徒と同じ中学校に通う中島咲彩さん(15)が腹部を刺され、死亡した。中島さんは勉強のため男子生徒と塾の帰りに立ち寄った。県警は今回の犯行を連続殺傷事件とみて、中島さんへの殺人容疑での再逮捕も視野に捜査を進めている。
何とも、ひどい事件であるが、おそらく、犯人の言い分としては「自分に起きた不幸の腹いせで、誰でもいいから、刺そうと思った」のではないだろうか・・・。
ニュースの情報から、どうやら、犯人は、3か月ぐらい前に、奥さんと子どもと別居することになったらしい。刺される方はたまったものではないのだが・・・。
いたたまれない事件ではあるが、最近、このような殺傷事件が本当に多い。人が人を差す時、いったい何を考えているのか?どうして、見ず知らずの人に攻撃できるのか?
犯人を絶対許すな!と声を挙げるのはもちろんだが、それだけではいけないと思う。このような事件が増えないように、犯罪心理について、我々、一般の人間も少し理解を深める必要があるように思う。
自分の身に不幸が起こった時、人はひどく落ち込み、もう人生どうでもいいと、何もかもがどうでもよくなるような気持ちになるのは、筆者自身も経験があります。
筆者は、6年ぐらい前に、実際に、妻と子供ら2人と突然、離れ離れに暮らすことになった経緯があり、その時、小学生の子ども2人と自分の、3人暮らしだったところへ、当時、別居していた妻が、自分が仕事に行っている時に、子どもをかっさらって、子どもの持ち物も、家の通帳も全て、持っていってしまいました。
まぁよくも計画を練って、やりおったなぁと感心するほどの出来事でしたが、妻が残した手紙を見て、その夜は、本当に5分ぐらい頭が真っ白になり、怒りよりも先に絶望感を感じていました。それから6年、子どものうち、次男が戻ってきてくれたのですが、仕事やら、心やら、お金やら、いろんなものを失いました。いまだに、なかなか元通りにもなっていません。人が不幸を経験した時、すぐに切り替えて、前向きに歩みを止めない人間もいれば、私のようにひたすらショックを受けて、しばらく何もできない人間もいます。そして、怒りに身を任せて行動してしまう人間もいます。
私は、スマホ依存症のことを考えるときに、常に、人の脳の状態を気にしているのですが、その脳の状態を、端的に脳レベルと言っています。脳レベルが高い人は、少々の嫌なできごとや、つらいできごとに遭遇しても、我慢して乗り切れます。しかし、脳レベルが低い人は、少しのトラブルやつらいできごとに遭遇すると、我慢が難しいのです。ひどい場合は泣き叫んでしまったり、衝動的に逃げてしまったり、攻撃的になったりします。それは、平静を装うことができない状態になっています。
そして、とてつもなく、つらい出来事に遭遇すると、自分自身でどう処理してよいかわからなくなって、暴走したり、泣き続けたり、何らかの行動を取らなければ、平静が保てなくなるのだと思います。私自身は、家族と離れ離れになってからは、しばらく、友人との関係は一切遮断するようになったり、毎日、泣きながら、夜、布団に入っていたりしましたが、それは、そうでもしないと、平静を保つのが難しかった、それゆえの仕方のない行動だと思っています。
私の場合は、まだその程度で済んでいますが、この脳レベルがもともと、もっと低い人が、とてつもなく辛いできごとに遭遇したりすると、本当に予想もつかないような行動を取ってしまう。つまり、そうでもしないと自分が保てなくなってしまうのではないか?と推測します。
スマホをいじることが当然の社会は、私たちの脳レベルを、日常的に下げ続けることになります。大人はまだしも、成長して当然の子どもにとっては、本当に害がいっぱいのスマホです。早く、何らかの規制が作られないと、日本の未来も危ういかも知れませんね・・・。
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