2023年12月22日、NHKのかんさい熱視線の番組で、「スマホ断ちキャンプ」に密着するという番組が放送されていました。これは、子供のスマホ依存をいかにして脱するかという試みであり、人としてのあるべき姿を取り戻す、とても重要な試みでもあります。
→「どう防ぐ?子どもの“スマホ依存”」(外部サイト:NHK)
スマホ依存は、今や、日本全土を取り巻く、いや世界的にも非常に深刻な問題です。
そもそも、なぜ、20歳未満の子供の依存症が問題視されるかを、どれだけの人が理解しているかが気がかりなので(いい大人は当たり前の話なのだが)、念のため、ここで説明しておきます。
ゲームをしすぎて、驚くほど脳が衰えた過去
まず、自分の経験談から、2年間、家庭用ゲーム、プレステや任天堂スイッチなど、そんなゲームで遊び続ければどうなるか・・・。1日に2~3時間とか、そういうレベルではなく、寝食をそっちのけで、1日中ゲームをしているとどうなるかというぐらいの話です。2年も続ければ、本当に無気力な人間があっというまにできあがります。これは自分がかつて経験したことなので、程度の差はあれど、確実に脳に変化がおきます。表情にもあらわれます。疑わしく思うのであれば、やってみてください。地獄を見ることは間違いありません。
無気力になるだけでは済まず、能力の低下もかなり見られました。とにかく1つのことを一生懸命やるという気がまず起きない上に、やっても続きません。集中力、記憶力あらゆる能力が落ちるのです。
他にも、日の光や、家電店などの照明が苦手になってしまいました。人と目を合わすことにも抵抗感ができてしまい、普通の感覚に戻るまで相当の年数を要した記憶があります。しかしながら、これは年齢が20~22ぐらいの時だったので、まだこの程度で済んでよかったというのが正直なところです。もし、これを14~15歳など、未成年の時に経験していたら、おそらく、脳・身体に及ぼすダメージは計り知れないものになったものだと推測できます。
なぜ、たばこ・お酒などを20歳まで制限するのか?
これは脳が未熟な時に、何かに依存してしまうと、非常にダメージが深くなってしまうということがわかっています。お酒が20歳未満、たばこも20歳未満、いろいろな事が20歳以上と義務づけられているのは、脳の特性によるものです。この話の裏付けは、あらゆる学者が説明しているので、「脳」「依存症」などのキーワードで調べてみると、おおよそのことはすぐわかります。
スマホ依存も、当然、20歳未満だと、脳のダメージが深刻になることがわかっています。このスマホと脳の関わりについて、研究を以前から研究しているのが、東北大学の学者たちで、スマホ依存に関する本も結構出ています。大人もスマホをやりすぎると、能力低下、無気力、生活の乱れなど・・・、様々な悪影響が出ますが、子供のダメージに比べれば、まだそこまで深刻ではないと思います。取り急ぎ、メスを入れるべきは、20歳未満の子供らのスマホとの関わり方です。
子供を救うには法律を新たに作るしかない!?
結論を言うと、もうスマホも、法律で年齢制限すべきだと思います。NHKのスマホ断ちキャンプに参加している子供たちも、スマホにどっぷりつかりすぎて、学力低下は当然で、不登校になったり、家族との関係も面倒に感じたり、友人とのつながりも減っていったり、確実に負の連鎖が始まっています。
能力の低下は、社会に出ることにも不安が生じて、経済的にも損失が出ます。社会人であれば、会社の業績を落として給料が上がらないなど、周りとのコミュニケーションもうまく取れなくなったりします。
恋人をつくろうなどと言う気もおきず、ひどい場合は、スマホやネットの世界に夢中で、リアルな人間に興味を持てなくなってしまいます。2次元のアニメ・ゲームの世界観にハマりすぎて、リアル世界より、そちらを選んでしまう人が存在するのも事実です。コミュニケーション能力の低下は、結婚できない人が多くなり、少子化を確実に進めてしまいます。急いで解決策を講じないと、日本は恐ろしいスピードで少子化が進んでしまうでしょう。
スマホ依存は、10代の場合だと、大人のダメージの何倍ものダメージを受けてしまうので、スマホを子供に与えること自体、とても大きなリスクなのだと、まず親が理解しなくてはならないのです。ただ、それを知った親が、スマホ依存になってしまっている子どもから、急にスマホを取り上げると危険です。そこは徐々に徐々に、子どもがスマホから離れられるよう、じっくり取り組んでいく必要があります。
Appleの会社の人たちは、絶対自分の子にスマホを与えないと言っている・・・そんな話を聞いたことがあります。子供にスマホを与えないと、今度は学校生活でいじめられたり、仲間外れにされるのではないかと心配になりますが、解決策はきっとあります。親が賢くならなくてはならないと思います。
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